沖縄県で建築図面を保管するならトランクルームを活用してみよう

建築物を建てる時は、建築主と設計者、施工者が共通認識しておかなければならず、建築図面は非常に重要です。
保管期間が長いほど保存状態にも気を配る必要がありますが、特に沖縄で保管する場合はより神経を使うかもしれません。
この記事では沖縄で建築図面を保管する際の注意点や、建築図面の保管方法などについて紹介していきます。
沖縄で建築図面を保管する際の注意点
沖縄で建築画面を保管するとなった場合、もっとも気を付けたいのがカビです。そもそも日本は年間を通じて湿度が高い国ですが、沖縄は他県に比べても特に注意が必要になります。
一般的に65%以上の湿度と20~40℃の温度、ホコリやフケなど汚れの3つの条件が揃うとカビが生えると言われており、高温多湿の沖縄はカビが増殖しやすい恰好の土地なのです。
また紙類に影響を及ぼすカビの種類は100種類以上あるとされています。紙は湿気を吸収する性質があり、湿度の高い部屋であればあっという間にカビが発生してしまいます。つまり大切な建築図面を保管するには、高温多湿な環境は避けなければいけません。温度は30℃以下、湿度は40~60%程度に抑えておくのが理想です。
そして壁際は風通しが悪く湿気が溜まりやすいため、部屋の隅っこに何枚も積み重ねて保管するのもNGです。
またカビの栄養源となるホコリからも守らなければいけません。頻繁に掃除出来ないのであれば、紙や木の材質で作られたファイルなり箱に入れて保管しておけば安心です。プラスチック製のものより結露が起こりづらく、直射日光による変色、劣化から守る事も出来ます。
建築図面の保管方法は?
設計図や施工図といった建築図面の保管期間は、建築士法によって15年と定められています。改正前は5年間であったため、管理する側にとっては保管場所が大きな悩みの種となっています。もし長期保存できる場所が確保できない場合は、電子化という方法もありますが、実は意外と手間がかかる作業です。そもそも建築図面は大判サイズで作られている事が多く、A1やB1サイズの図面を一般的なスキャナでスキャニングする事は不可能です。合成機能を使って無理やりデータ化する事も出来ますが、大量の図面のスキャンニングが必要であるなら現実的ではありません。
そのため電子化するとなると、大判サイズ専用のスキャナーを購入するか、スキャニングサービス専門会社に依頼するしかありません。ただ大判サイズ専用のスキャナーはコストがかかり、大型サイズ対応可としているスキャニングサービス専門会社を探すのも時間を要します。また電子化するとコンパクトにまとめられますが、見直そうと思った時に見つけにくいというデメリットもあります。結局のところ、保管場所の問題さえなければ、紙の状態のまま保管した方が探しやすく便利という結論に至るのです。
建築図面はトランクルームに預けるのがおすすめ
建築図面を紙の状態で保管したい、でも保管場所が無いといった場合は、トランクルームに預けるという方法があります。
特に屋内トランクルームなら空調設備が完備されている事が多いので、空気が定期的に入れ替わります。24時間エアコンがついているので、温度や湿度の数値が常に安定しています。十分なスペースが確保出来れば、15年間分の積もりに積もった図面も心置きなく保管出来ます。もしトランクルームを利用するとなった際は、屋外コンテナ型ではなく屋内トランクルーム型、また屋内トランクルーム型の中でも空調設備が整っている所を選ぶことが大事です。屋外のトランクルームは安価ですが、外気の影響を受けやすく図面の長期間保管には向いていません。また屋内トランクルームであっても、常温管理や常湿管理では温度や湿気をコントロール出来ず、季節によってはカビが生えやすい環境となってしまうため、空調設備の有無は非常に重要です。
その他、車で持ち運びするなら駐車場完備、好きな時に利用したいなら24時間365日出し入れ可としているトランクルームを選ぶ事がポイントとなります。
トランクルームで大切な建築図面を守ろう
人によってはトランクルームのために余計なコストをかけたくないと考えるかもしれません。確かに事務所内に確保出来るスペースがあるなら、本来は必要の無いものです。ただ勿体ないからという理由で、高温多湿の劣悪な環境で保管しておくと、使い物にならないほど劣化する恐れもあります。大切な建築図面を守るためには無理をせず、用途にあったトランクルームを上手く取り入れていく事が大切です。